あかあかや

 「あかあかやあかあかあかやあかあかやあかあかあかやあかあかや月」栂尾の明恵上人の作。「あか」は「明かし=明るい」と同じ意味。なので訳すとただただ「明るいなあ明るいなあ…月は」、いまどきの若者言葉で言えば、「月すっげーっすよ!まじやっべーっすから!」なんてところでしょうか。

 説によれば、月は悟りを意味し、それに向けてひたすらに求道する姿を詠んでいる云々ともありますが、「阿留辺畿夜宇和=あるべきようは」の七文字を座右の銘としていた上人のこと、あまりひねくりこねくり解釈しては失礼でしょう。やはりここは「すごいなー!明るいなー!」と目を輝かせている、子供のような上人の姿に感動したいものです。